データ分析実務スキル検定(CBAS)を受験してきた。率直な感想や難易度・対策について

キャリア・転職

2020年初めよりデータミックス社が主催している「データ分析実務スキル検定」を受験・合格したので、その所感やら難易度やらぐだぐだ書きたいと思います。

なお、プレ受験だった関係で具体的な出題内容の言及はしないようデータミックス社から依頼されていますので、予めご了承ください。

データ分析実務スキル検定(CBAS)とは

データサイエンティスト育成事業を手掛けるデータミックス社主催の検定試験です。

受験を想定される対象者はデータを扱うプロジェクトにおいて、ビジネス側とエンジニア側(もしくはデータサイエンティスト)との橋渡しを期待される人材、もしくはデータ分析プロジェクトのマネージャーです。

ざっくりいうと、データ分析の専門家ほどではないけどデータの基本的な知識は一通りもっていることを証明するためのテストですね。

CBAS 公式HPより

データ分析実務スキル検定(CBAS)取得すると何かいいことある?

データミックス社の方には申し訳ないですが、今の時点では特にないかな、という印象です。始まったばかりで知名度も低いですし、出題される問題のレベルもデータ分析の実務者としては初級レベルで転職に使えるとは思いません。

社内で自己啓発頑張っていますアピールくらいには使えるのではないでしょうか。あと、営業やマネージャーなどビジネスサイドでデータ分析プロジェクトに携わりたい人などが対象になるかと。

私はどちらかといえば技術サイドの人間なので、あんまり有用に感じなかったですね。

受験費用が11,000円かかりますが、そこまでの価値があるとは思いませんでした。

データ分析実務スキル検定(CBAS)の試験結果・試験問題範囲

受験したのが2020年の初め頃だったため、現在では問題傾向が変わっているかもしれないですが、好成績(正答率83%)で合格することができました。合格ラインは確か65%程度だったかと。

左のセクション列を見ると、出題内容が何となくわかるのではないかと思います。

データ分析実務スキル検定(CBAS)の所感

私の場合は試験用の模擬演習講座が用意されていたので試験前にそれを受講しました。プレ受験用の特別講座だったので、これから受講できるかはわかりません。それ以外は特に勉強せず、素の状態で受けました。

素の状態といっても、元々データハンドリングの仕事をしていたので、他の受験生と比較してデータに対する知識・経験はもともと十分な感じです。

それでテストを受けた所感ですが、とても簡単でした・・・。こんなんで、本当にデータ分析技術者の力を図れるの?って思うくらい。

といっても、上で載せた得点見ていただければわかるように私自身がかなり平均より上をとってしまっているので、一般の方には難しい部分があるのかなと思います。

次以降で、CBAS合格に必要な知識や対策を書いていきますね。

データ分析実務スキル検定(CBAS)の出題範囲や対策

まず、基本的な知識として「R」「Python」「SQL」の知識は必要だと思います。といっても初歩の初歩がわかればよくて、読んで何しているか何となくわかるレベルでいいです。

(全部勉強するのは負荷が高いので、「R」は捨ててもいいかなと個人的には思います。多肢選択式なので適当にそれっぽいもの選ぶだけでも結構当たります)

例えば「SQL」なら、select、from、join、order by、group by、whereの使い方がわかれば大丈夫でしょう。

加えて機械学習の知識ですね。線形回帰、ロジスティック回帰、分類木など。数学的な深い背景を理解する必要は全くありません。各手法の簡単な特徴やscikit-learn(じゃなくてもいいですが)で実行した後の結果の見方をおさえておく程度です。

以上のデータサイエンス系の知識に不安がある方はudemyの動画で勉強するのがコスパがいいです。以下がおすすめです。

データサイエンス25時間ブートキャンプ

3時間で学ぶ SQL

 
あと必須なのはエクセルを使ったデータ集計に慣れておくことです。これに慣れていないために本番で時間が足りなくなって高得点がとれない人が多いのではないかと思います。

具体的には、フラグ建てに有効なcountif関数やピボットの使い方など。細かい問題内容には言及できないのですがこれだけは対策必須かなと思います。

私は業務で使いまくっていたので問題なかったのですが、どれだけデータ分析に精通していてもエクセルの使い方わからないと時間足りなくなるテストなので注意。

上記のテクニカルな問題以外はけっこう常識で解ける問題が多いです。地頭いい人であればノーベン&完全素人でも5割くらいは得点できてしまうのではないでしょうか。

データ分析実務スキル検定(CBAS)の対策動画について

以下の通り、公式HPに対策講座が紹介されていますが、

CBAS公式HPより

上側の77,000円のやつは受けなくていいです。この講座自体は受けたことないですが、それでもはっきり言えます。受けなくていいです。

CBASだけのためにこんな高額なお金を払う必要はないです。しかも、申し込みから3か月しか受講できないってぼったくりにもほどがあります。

講師の方はデータミックス社長の堅田さんなのでわかりやすいと思いますが、一からCBAS対策するくらいなら普通にデータサイエンスの勉強しましょ。先ほども紹介したudemyの以下の講座がコスパいいです。私も受講中です。

データサイエンス25時間ブートキャンプ

 
既に基礎がある状態の人がCBAS対策したいのであれば、同じくudemyの以下の動画で。公式HPの下側で紹介されているやつですね。割引時は1,500円で購入できるので、それであれば受講してもいいと思います。

「データ分析実務スキル検定(CBAS)」合格への道

サンプル問題は取り寄せておくこと

公式HPにサンプル問題をもらえるフォームがあるので、受験するなら必ず取り寄せておきましょう。新しい検定なので、出題傾向が変わる可能性も高く、本記事の情報が既に古いものとなっている可能性もあります。

データ分析実務スキル検定(CBAS)についての私見

こう言っては悪いのですが、CBASはデータミックス社の資格ビジネスの一環であると思っています。

別に資格ビジネスでもいいのですが、今のところCBASが何かの役に立つ場面が想像できないのと対策講座の値段が高すぎるので、私の中のイメージは良くないです。

データサイエンスの基礎を一通り学んだ人が腕試しに受けてみるのはありかもしれませんね。でも、受験だけで11,000円もかかるのでもう1回受験しろと言われたら受けないです。

現状、データサイエンス向けの資格はほぼないに等しいのでCBASの存在意義はなくはないです。しかし、もう少し難化させないと資格としての価値や希少性が感じられないです。

公式見解としては、データを扱う実務者レベルでなくビジネスサイドの人が対象の検定だから、難しくさせる必要はないということなのだと思います。であれば、テスト範囲に中途半端にSQLとか組み込む必要はなかったんじゃないのかな、と感じてしまいますね。

CBAS受験するくらいなら、統計検定2級のほうが(方向性はちょっと違うのですが)知名度もあるし、深いところまで勉強できます。もしもデータサイエンス系の転職を狙うのであれば、こちらをとりましょう。実際効果ありました(実体験)。

まとめ

データ分析実務スキル検定(CBAS)はデータサイエンスの基礎的な知識とエクセルを扱う技能があれば合格できます。

ただ資格自体の知名度は低い(2020年7月時点)ので、気が向いたら受けてみる程度でいいかと思います。

おしまい。